異世界で知識チートをするためのblog 〜冒険準備の書〜

今、突然異世界に転生したところで何もできません。備えましょう。

異世界でもカレーが作りたい。ナイフを求めて。

皆さんこんにちは。異世界転生初心者のカスティーです。

お食事カスティー



石器のナイフと聞くとあまり切れなさそうに聞こえますが、黒曜石のナイフと聞くと途端に強そうに感じるから不思議です。なんか魔力を秘めてそうですよね。

チート野郎目指して頑張っていきましょう。

 

調理器具を揃えたい。

少しずつ使える食材も増えてきて、そろそろもう一度カレーを試作してみようかな〜と感じる今日この頃。いかがお過ごしですか?FMラジオのような語り口になりました。音楽はかかりません。

 

料理をするにあたって大切なのはキッチン。以前の記事で…異世界にはフライパンはあるけれどコンロは無い事が確認できました。

↓【異世界でいい感じの鍋が欲しかった回】

https://casteatensei.hatenablog.com/entry/frypan

調理器具に関していえば中世ヨーロッパよりも古代ローマの方が色々とありそうでしたね。正直、古代ローマにあるならええやんと思わなくも無いんですが…。異世界モノには「古代の遺物」という概念があります。古代には今より優れた文明があり、再現不可能な遺物がダンジョンなどから見つかるそうです。誰かダンジョンから片手鍋とコンロを持ち帰って来てください。冒険者アーティファクトを持ち帰ってくれるまでの間は、焚き火の上に台を置いて調理をすることになりそうです。

しかし、今世で焚き火を用意することが難しいので…今後も試作ではコンロを使います。異世界の方が手に入りやすい物もあるんですね。素敵です。

 

さて、そんなキッチンですが忘れてはいけないのが食品の加工です。アリウムを刻むにもココナッツのハスクを剥ぐにも…切るための道具が必要でしょう。快適なキッチンづくりのため、異世界で探していきます。

異世界で道具を探すと言ったら、例の場所に行くしかありませんね。

 

図書館

 

もちろん図書の館です。略して図書館です。この世の全てがここにありますからね。このすべっ!

 

●探しましょう。

例によって「中世ヨーロッパにある=異世界にある」というルールの下、使用できる道具を探していきます。今回探すのは包丁です!

…。はい。皆さんが言いたいことはわかります。

 

 

旧石器時代からそれっぽいものがありましたよね???

黒曜石を割って作ったナイフをはじめとした、石器。野菜やお肉を切るための道具は、中世に至る前から人類の手にあった筈です。正直、テレビとかで見たことがあります。コピー用紙くらいなら切れることも知っています。

更に、風の噂なんですが…現代において。ヨーロッパの食事はナイフとフォークを使うそうです。知っていましたか?私は知っていました。食事用のテーブルナイフというと、切れ味は良くありませんが…それも研げばスパスパ切れるようになるでしょう。これは包丁を探すのではなく、研ぎ方を調べる方がいいかもしれません。

 

…。前にこんなテンションで痛い目を見た気がします。大丈夫ですよね?…念の為確認をしておきましょう。

カトラリーの歴史について「日本金属洋食器工業組合」のウェブサイトにて紹介されていました。

www.youshokki.com

 

何々、フォークが広く使われるようになったのは17世紀…と。うん。

 

 

マジか。

11世紀頃にはすでに存在していたフォークですが、中々に一般に広まっていくことは無かったようです。あの「右手にナイフ、左手にフォーク」というお馴染みの装備は中世では一般的ではないんですね。もう一度言います。マジか。

言われてみると…中世の食事の絵にカトラリーは描かれていません。というか、わりと手掴みです。ナイフに関しても、個人の食事を一口サイズに切るためではなく…お肉を配膳する時に切り分ける目的で使われていたのだとか。あ、お肉を切り分けることができるナイフは中世にあったようですね。

 

さらっと、ナイフをゲットしました。

包丁ではないですが、「料理のために食材を切る」という役割を十分に果たせるのでセーフにしましょう。

 

ただ、今気になるのはナイフよりもフォークです。

詳しく確認してみると…どうやら当時のヨーロッパでの価値観として食事とは手で摂るものだったようです。その為、フォークが広まらなかったんですね。確かに…、明日から白米は全てフォークで食べましょう!と言われると心理的な抵抗があります。「今までそうして来た」を変えることは容易ではありません。…。うん。以前にやったキッチン回でも、その心理の影響で一部の調理器具がアーティファクトと化した気がしているのですが、ね…。

異世界転生後にフォークで食事をして「あれ?僕…なにかやっちゃいましたか?」は避けたいところです。それは本当にやっちゃってる可能性が出て来ますからね。知識チートと価値観の押し付けはまた別の問題…。転生前に大切なことを教えてくれたフォークに心からの感謝を…。

 

●ナイフ…フォークときたので。

料理を行う上での調理器具を確認するつもりでしたが…、あいつも確認しておきましょう。カレーを食べるにあたってはある意味一番重要かもしれません。スプーンです。怪獣が出て来たら間違えて掲げなければいけませんからね。私はガイアが好きです。

 

スプーンの歴史は古く、新石器時代のヨーロッパで動物の骨を削って作られたものが見つかっています。水分があるものを口に運ぶのに、スプーンは便利ですからね。窪みがある棒を見て使おうと思ったのか、それとも棒に窪みをつけたら便利じゃないかと考えたのかは不明ですが…。どちらにしても最初にスプーンを作った人は天才です。

そんな便利なスプーンですが…中世ヨーロッパにも存在はしたものの…やはり、一般的では無かったようです。一般的になるのは17世紀以降とのことで、フォークと一緒ですね。やはり、食事は手掴みという価値観から移り変わっていく時期という事なのでしょう。面白いですね。

 

 

 

●ナイフとカトラリー

というわけで、調理用のナイフが手に入りカトラリーは一般的ではないことがわかりました。カトラリーについては、木を削ったりして入手することが可能でしょう。しかし、それ以上にフォークやスプーンのように便利な道具でも価値観が合わなければ一般に広まらないと学んだことが一番の収穫かもしれません。異世界転生マインドです。

私のカレーでスプーンを広めるというのも良いですかね。…。それはそれで自分の知らないカレーマナーとかが発生しそうで怖いですが。楽しそうです。

 

今世での異世界カレー試作では引き続き包丁を使っていきます。ただ、いずれは「ナイフでの調理」や「木からスプーンを削る」などもやってみたいですね。異世界というより遭難時のテクニックですが…まあ似たようなものですからね!

 

 

●余談

どんな物にでもマナーはあります。当然、カレーを食するにもマナーがあるようなのですが…ずっと気になっていることが1つ。

カレーライスってどの向きに置くのが正解なんですかね?

 

 

つまり、

ライスが右

こうなのか。

ライスが左

こうなのか。

 

という人類史における難問です。ちなみに私は、自分から見てライスが左…つまり後者の向きで置く派です。

この問題については度々インターネットで話題になっていますが…正解っていうのを見かけたことがないんですよね。正直、各々の自由でいいとは思うんですが。業界でのルールとかはあるんでしょうか。

 

そこで、正解というわけではありませんが、インターネットを使ってカレー屋さんでの向きを確認してみました。やり方は簡単。東京の人気のカレー屋さん100軒が載せているカレーの写真を見て、どちら向きに置いているかをカウントしました。気分で変えているお店もあるでしょうが…100軒も調べれば傾向は掴めるでしょう。

 

それでは、さっそく結果を見てみましょう。

 

まずは、私と同じ…「ライスが左側のお店」

5軒!

少なっ!!!えぇ!?そんなに差が出るんですか???マジか。

 

一応、確認しましょう…「ライスが右側のお店」

2軒!

んんん???え、合計が全然100軒じゃないんですが?

 

「ライスが奥側、真ん中、全体にルー、別添えのお店」

93軒!

 

 

圧倒的な大差で、左右を指定しないお店というのが多かったです。そういえばカレーの有名なチェーン店もライスは奥側らしいですね。業界ではそうする物なのかもしれません。これが多様性ですか。

 

 

それでは、次回はシチューライスが「あり」か「なし」かのコーナーでお会いしましょう。

※多分やりません。

ジャンケンぽん!

 

 

 

 

 

 

うふふふふふ〜

 

 

 

 

〜参考文献〜

  • Wilson,Bee.(2012)CONSIDER THE FORK:United Agents Ltd.(=2014,真田由美子 訳『キッチンの歴史』株式会社河出書房新社)