伏線回収って良いですよね。過去のセリフや言動に…実はこんなにも深い意味が隠されていたなんて!という気持ち良さは読者に快感を与えます。
チート野郎を目指して頑張っていきましょう。
そういえば、前回はジャンケンをやって終了しました。勝てましたか?私はあいこでした。たまにやると面白いですよね〜ジャンケン。
ジャンケン…。じゃん、けん…。じゃん…。醤!!!
醤油が!欲しい!※自然な伏線回収が終わりました。
日本が誇る万能調味料…醤油。煮物にも炒め物にも使えて、そのままかけても美味しいという…まさに花形です。花形…登場だよぃ!
醤油を手に入れる事ができれば、カレー作りに限らず料理全体の幅がぐっと広がります。私も日本産ですからね。なんか適当に作ろうと思うと味付けは大体醤油です。とりあえず入れておけば美味しくなります。しょうゆうこと。
というわけで!今回は異世界に醤油を探しに…!
うん。絶対にない。2ポンド賭けてもいい。
過去に「クミンやコリアンダーの原産地が地中海の近く」「スイカの原産地がアフリカの砂漠」など、意外な場所にある食材もありましたが…。醤油は、流石になぁ…。うーん…。どうしましょう。美味しさを知っているだけに諦めきれません。大豆が手に入れば作れますかね?…個人で?醤油を?無謀だよなぁ多分。
玉砕覚悟で「キッコーマン株式会社」のウェブサイトを確認してみます。ワンチャンありますかね。わんわん。
(参考:キッコーマン株式会社、「しょうゆのすべて」、2023年7月22日)
なるほど…。簡単に言えば、
・蒸した大豆と砕いた小麦に麹を加えて発酵をさせる。
・そこに食塩水を加えて発酵を進めて熟成させる。
・そうして出来上がったものを絞る。
と醤油になるようです。
理屈上は異世界でも醤油は作れるかもしれません。しかし、やはり現実的に考えると私の一代で作り上げるのは無理でしょう。困難な理由として大きいものが2つ。適した酵母が見つけられないこと、適した温度と湿度などの環境を探るためにとんでもない試行回数が必要になること。…。最初に醤油を見つけた人は本当に凄いですね。絶対偶然でしょう。
そういえば、日本では醤油以前では醤(ひしお)という発酵調味料が存在しました。これは穀物ではなく肉や魚を発酵させたもののようです。醤は世界で見ると紀元前から存在し、古代ローマには「ガルム」という魚醤もあったのだとか。
というわけで…あいにく醤油を手に入れることはできませんでした。残念ですね。それでは皆様良い異世界ライ、ふ…を?
古代ローマに「ガルム」という魚醤があった…?
キッコーマンさん!!!ありがとうございます!!!!!
魚醤を探します。
魚を発酵させた調味料…魚醤。日本ではしょっつるが有名でしょうか。ナンプラーやヌクマムなどなど…海外の魚醤もスーパーでよくみかけますね。5味の1つ「うまみ」が詰まった魅力あふれる食材です。そして既に手に入れているココナッツとの相性が抜群ともなれば…。手に入れるっきゃねーな!そうするっきゃねーな!
異世界で手に入るか…。探しにいきましょう!
◇
今日も図書館です。魚醤をください!
「中世ヨーロッパで手に入る=異世界で手に入る」というルールのもと、魚醤を探していきます。
●古代ローマのガルム
古代ローマにあったと言うガルムを確認してみましょう。魚醤というとタイやベトナムといった東南アジアのイメージが強い調味料です。また、「うまみ」といえば以前より利用されてはいたものの…味として発見されたのは20世紀になってからの筈です。日本人が見つけました。誇らしいですね。そんなうまみに振り切った魚醤が遠く離れたローマにあったのでしょうか。
結論から言うと普通にありました。紀元前234〜149年のローマでは高級品だったようですが、やがてポンペイなどいくつかの場所で工場生産がされてローマ中に広がっていったそうです。庶民の味だったとか。はい。相変わらず古代ローマすごいですね。工場って。
また、ガルムは古代ローマ時代の4世紀末ごろに書かれたというレシピ本でも頻出するそうです。…。え?そのレシピ本ってもしかして。
私の第2のスキル(予定)の…。
アピキウス…!
スイカが載っていたというアピキウスさん、またお会いすることになるとは思いませんでした!
↓【スイカの回】
異世界でもスイカが食べたい!暑いし! - 異世界で知識チートをするためのblog 〜冒険準備の書〜
アピキウスでは塩味をつける際に、塩よりもガルムを使うレシピが多いそうです。醤油は塩と併用するので…ガルムは塩味が強かったのでしょうか。好みの味付けの差かもしれませんね。全てがある図書館とはいえ、味を知る術はありませんからね。その辺りは想像しましょう。あー、ガルムが売っていればなぁ。
うん。なんかインターネットで調べると…売っているなぁ。
どうやらイタリアでは現在もガルムという名前の魚醤が作られているようです。そういえばポンペイに工場がありましたね。当時の製法は失われている筈なので、再現したのか…肖って作られた商品なのかもしれません。どちらにしても「ヨーロッパの魚醤」と考えれば今世で手に入る魚醤の中で一番異世界のものに似ている可能性が高いです。機会があったら買ってみましょうかね。美味しそうです。
●そもそも魚醤ってどう作るの?
魚醤が古代ローマにあることは分かりました。しかし、発酵食品というと納豆然り…チーズ然り…「偶然生まれた」というケースが多い気がします。このブログを読んでいる皆様ならご存知の通り、ナタ菌が無ければナタデココは作れません。
魚醤を作るには何が必要なんでしょうか。麦芽?酵母?発酵菌?あらためて、古代ローマのガルムの作り方をを見てみましょう。
腐敗しないように塩漬けにした魚や甲殻類を「かめ」に入れる。
太陽の下、たまに揺らしながら置いておく。
数ヶ月経ったら「かめ」の底の穴からガルムを入手する。
うん?何を使って発酵させた?
醤油作りの酵母や、ナタデココ作りのナタ菌にあたる物が見当たりませんでした。日本の納豆も茹でた大豆を藁に入れますが、あれも藁に住む納豆菌で発酵させるためです。塩漬けにまでして食材を変質させる…、今回で言えば魚のタンパク質を分解する存在の侵入を抑えようとさえしています。
外からは入らないものが、一体どこから来るのか…。そうです。中からです。
魚醤は魚自身が内臓や体に持つ酵素を使って発酵しているんです。いやはや…そりゃ匂いも強くなるってもんです。素晴らしいですね。
魚由来の酵素を使っているのであれば、魚醤は多少環境が変わっても再現ができるタイプの発酵食品と言えるかもしれません。世界各地で作られているのも納得です。醤油とは違って、一般家庭でも作ることができそうですね。匂いで、はちゃめちゃに怒られそうなので…私は我慢します。
●調味料ゲット
具材だけではなく…調味料を用意する余裕があるとは!
勝利ですね。
調味料は色々な料理に使えるでしょうから、鍋とは別の棚にまとめていくことにしました。良い感じの写真が撮れたら入れ変えます。あ、スパイスも写真を撮ってここに並べようかな〜。いや、そんなことしたらすぐに棚が全部埋まってしまいそうですね〜。がっはっは!
はい。ココナッツは早急に良い感じの写真を撮ろうと思います。「ツ」が顔に見えてちょっと可愛いですが。
●余談
皆さんは「五味」を知っていますか?
まあ知っていますよね。甘味、酸味、塩味、苦味、うま味の5つです。他の味と混ぜて作ることができない基本の味。色で言う三原色のようなものですね。辛味と渋味については味蕾で受容するものではなく、痛みなどと同じく刺激で感じるため除外されています。
そんな五味の1つ、「うま味」ですが…。アンケート等を行うと日本人は海外の方に比べて、うま味を感じ取るのが上手なようです。味蕾の構造は同じ筈なので、不思議なものですが…。これ単に普段食べてる料理のうま味の配分な気がするんですよね。
東南アジアでは酸味や辛味が強かったり、ヨーロッパでは卓上調味料で酸味や塩味を足したり、私の大好きなマレーシア料理では甘味が強かったり。どちらが良いかの問題ではなく、五味をグラフ化した場合に、うま味以外のメーターも針が高い場合が多い気がしています。例えば「スタープラチナ」と「ラバーズ」はどちらも持続力がAなんですが、スタープラチナは破壊力とスピード、精密動作性が高いせいか持続力が高いイメージが無いですよね。そうなると、うま味をイメージしにくいのかな…と。
はい。長々と、何が言いたいかと言うとですね。
ペットボトルの緑茶に砂糖を入れるの…やめよう!
いえ、海外の…現地の文化を否定することはダメなんです。分かっています。悪いのは私だ。でも、緑茶が甘いなんて予想しないじゃ無いですか。日本人にとっては罠なんですよ…あれ!
カナダ旅行で若干日本に帰りたくなっている時に「お、green teaって緑茶で合ってるよね?」って買って飲んだ時の気持ちよ!なんて国なんだと驚きましたが。甘くする国が多いらしいですね。その件を除いてカナダでは良い思い出が沢山でした。おーきゃーなだー、あわーほーむあんねーてぃーぶーらーんど!
普通に烏龍茶とかも甘いので…皆様もお気をつけください。慣れれば美味しいですけどね。
それでは皆さま、良い異世界ライフをお過ごしください。
ぎょしょうゆうことで〜(お別れの言葉)