異世界で知識チートをするためのblog 〜冒険準備の書〜

今、突然異世界に転生したところで何もできません。備えましょう。

異世界で使える光が欲しい!〜ウミホタルの観察キット試してみた〜

皆さんこんにちは。異世界転生初心者のカスティーです。

 

夜の闇を切り裂くカスティー

 

この素晴らしき現世で当たり前に手に入っていたものが、ある日突然手に入らなくなってしまう。いつ起こるか分からない、一種の災害・・・。

そう…それが、異世界転生」

 

 

例えば、高度なインフラ。夜の闇を私達から遠ざけてくれる文明の光も…異世界には存在しないかもしれません。

 

 

さて。異世界において、私の武器は?と言うと、このブログで培った知識チート。そして、その知識を引き出す何らかの手段…通称「エール・バビロニアン・タブレット」。

仮にエール・バビロニアン・タブレットが、元ネタのように石板だとしたら。太陽のある昼間にしか読むことができません。

これは私にとっては致命傷になる可能性があります。

 

そこで!今回は・・・。

異世界で「光」を手に入れる方法を考えてみようと思います。

 

 

チート野郎を目指して頑張っていきましょう。エール・バビロニアン・タブレット

 

 

異世界でも手に入る光=光る生き物?

図書館

まずは調べ物です。図書館にはこの世の全てがありますからね。

 

●「光」の条件

さて、今回手に入れたいものは簡単にいえば「光」なわけですが…。何でも良いというわけではありません。

というのも、冒頭で触れたように…私が求める光の使い方は、夜間の石板の確認。屋外以外にも、場合によっては室内やベッドの上などの可能性もあります。光といえば火ですが、火事の危険があるので使えません。

 

つまり、異世界で手に入れたい光の条件は・・・。

○安全である。

○取り扱いが容易である。

○持ち運びができる。

 

こんなところでしょうか。うん。最低限このくらいの条件は求めたいところです。

額に稲妻型の傷がある魔法使いの少年が映画の冒頭でやっていたようなイメージですね。ルーモス・マキシマ!

 

 

・・・。

 

 

いや…、キツくね???

 

自分で言っておいてあれですが、めちゃくちゃな無理難題です。どうしましょうね。魔法覚えます?

現世で言えば、懐中電灯や…それこそスマホのライトも使えます。・・・そもそもスマホは他に明かりがなくても読めるんですよね。スゲェや。ゲームボーイアドバンスにはそんな機能無かった。

 

とりあえず、乾電池の作り方から調べてみますか・・・。

そう考えて図書館で調べ物をしていた私の目に飛び込んできた言葉がありました。

 

それが・・・、

「冷光」

 

そうだ・・・!冷光がありましたね!

 

 

冷光。それは言葉の通り「熱を発さない光」のことです。

火は勿論のこと、電球なんかもしばらくすると熱くなります。エネルギーが光に変わる際、いくらかのエネルギーは熱になってしまうのですが…。冷光は、その熱が無い光です。有名なのが「蛍光」ですね。

 

さて、蛍光がなぜ「蛍」光というかといえば…。そうです。

 

 

ホタルです。

ほーたーるのひーかーりー

 

まあ、ホタルの光はまったく熱を発していないわけでは無いんですが…。危険な程の熱を発さないのは確かでしょう。

 

ホタルをはじめとした光る生き物…、そう、

「発光生物を利用する」

 

この方向でいきましょう。

 

 

●光る生き物

さて、光る生き物を利用するとして。そもそもどんな生き物がいるでしょうか。

ホタルは知っていますが…。

 

・ホタル

ルシフェリン-ルシフェラーゼ反応で光る。

幼虫は警告で、成虫はコミュニケーションのために光ると考えられている。

 

オワンクラゲ

細胞の中のタンパク質が光る。GFP

オワンクラゲにとってどんな良いことがあるかは知りませんが、おかげでニンゲンはGFPを目印にタンパク質を見つける手法を手にいてた。

 

ホタルイカ

ルシフェリン-ルシフェラーゼ反応で光る。

泳いでいる時に下側が光る。そうすると下から見えにくくなると考えられている。

 

・ヒカリキノコバエ

ルシフェリン-ルシフェラーゼ反応で光る。

オーストラリアやニュージーランドの洞窟で綺麗な青い光が垂れ下がっているあれ。光を利用して、餌となる生き物を捕まえると考えられている。

 

ツキヨタケ

蛍光体が光る。ちなみに有毒。

光ってどんな良いことがあるか、は、知らないです。

 

・ウミホタル

ルシフェリン-ルシフェラーゼ反応で光る。

襲われたら驚かせたりオスからメスへのアピールに、光を役立てていると考えられています。

 

ヤコウチュウ

ルシフェリン-ルシフェラーゼ反応で光る。

光の役立て方はウミホタルと同じように考えられています。

 

・その他

フジクジラ(サメ)、ホタルミミズ、サクラエビ、クロエリシリス(ゴカイ)、ウミサボテン、クレナイホシエソ(深海魚)、ヒカリキンメダイ

 

 

 

多い多い多い多い!!!

 

光る生き物って、結構レアなイメージがあったんですが・・・。陸から海まで…沢山いました。特に海に多いですね。海ってすごい。

 

 

◆日本軍の秘密兵器

光る生き物が思いの外多いことが分かったので・・・、異世界でも光る生き物は手に入りそうですね。

次の問題は、どの生き物を使うかということです。

 

使いやすそうといえば、やはり、空を飛ぶホタルですが・・・。

調べてみると成虫の寿命は2週間程。世代交代をさせてずっと飼い続けるというのも現実的ではなさそうです。

どうしたものか・・・。

 

 

ホタルを中心に、他の光る生き物の資料も見ていきます。

 

・・・ん?

日本軍の秘密兵器、ウミホタル・・・。

 

第二次世界大戦中。携帯できる光源として、乾燥させたウミホタルを使用する作戦が考えられていた・・・。

使用例としては、地図を読む照明・仲間との合図・照明弾・・・!?

 

これじゃん。

 

まさしく、私が求めていた使用例に近いです。いえ、照明弾なんていったら私の想定よりも遥かに上を行きます。ウミホタル・・・すごいですね。ただのサービスエリアじゃあ無かったんですね。

 

しかし、喜んだのも束の間…。

実際に日本軍がウミホタルを使用している様子が見受けられませんでした。どうしたことでしょうか。もしかすると、光が弱いなどで使えなかったのかもしれません。

 

 

ここは、

実際にウミホタルの光を使って文字等が読めるのか…確かめてみましょう。(本題)

 

 

 

◆ウミホタルの観察キットで確かめてみた

ウミホタルの観察キット

 

というわけで、ウミホタルの光を観察してみようと思います。

観察キットはウサギノネドコさんのオンラインショップで購入したものを使いました。同封のカラマツを眺めながら、説明書等を読んでいきます。

 

ふむふむ…乾燥には弱い…っと。

 

 

こういう後ろの説明書きは楽しくて読んじゃう派です。

 

さて、ウミホタルを出してみましょう。

 

ウミホタル

 

コロコロと粒が出てきましたね。

これがウミホタルです。ウミホタルは小さい生き物で、大きくなっても3mmくらいのサイズです。丸っこい形をしていますが甲殻類なので、甲殻類アレルギーがある方は注意してください。

生きてる時は殻が透明なのですが・・・、死ぬと、えっと、なんだったかの成分が結晶化して曇るそうです。

 

 

さて。では、さっそく光らせてみましょう。

ウミホタルの体にはヴァルグリンというルシフェリンがあり、これが水の中の酸素と結びつくと発光します。その際に酵素としてルシフェラーゼが働きます。

まぁ、要はウミホタルの体内にある物質と水を混ぜれば光ります。

 

ほいっと。

 

光った!

 

お〜・・・!

少量+スマートフォンのカメラ…なのでちょっと分かりにくいですが、思いの外強い光です。綺麗・・・。

少なくとも、暗闇で合図を送るくらいのことはできそうですね。

 

 

さぁ!続いてが本題です。

この光で、文字を読むことができるのか!

 

準備OK!

 

容器(ペットボトル)に入れて、準備は万端です!水を入れてみましょう!

 

 

素晴らしい明るさ

 

おっ!

 

 

文庫本を照らしてみる

 

 

おぉぉ〜〜〜!!!

 

ウミホタルの光GIF

ウミホタルで読書GIF

 

読める!読めるぞ!!!

 

長時間やると目が悪くなりそうではありますが、思った以上にしっかりと文字を追えます。素晴らしい…!

 

・・・。

正直にいうと、「ここで大失敗(明るく無い)をして次に繋げよう」とか考えていたのでちょっと本気で驚いています。

生物界で最強クラスの明るさというのは伊達では無いですね。

 

 

あれ?そういえば、こんなに明るいのに…。どうして日本軍はこのウミホタルを本格的に採用しなかったのでしょうか。調べてみると、実際に採集して現場に送られたりもしていたようなのですが・・・。

う〜ん・・・。

 

保存が激ムズ!!

 

 

「保存が激ムズ!!」???

 

そういえば、この外袋はアルミで・・・中にも大きな乾燥剤が入っていましたね。

・・・。

 

・ルシフェリン+ルシフェラーゼ+水(の中の酸素)→発光

・空気中にあるもの。・・・水、というか湿気。

 

うん。生きているウミホタルならまだしも、ウミホタルを乾燥させたものをその辺りに置いておいても・・・。空気中の水分と反応して光っちゃいますね。

どうやら、第二次世界大戦中の日本軍でもこの乾燥が上手くいかなかったようで…現場では光らなかったようです。輸送中かその前か、緩やかに光ってルシフェリンを使い果たした状態で届いていたのでしょう。

 

・・・。

異世界転生後の環境で、上手く乾燥ができるんでしょうか・・・。

 

◆結論

携帯できる光として、生物の発光・・・。特に「ウミホタル」の利用はかなり使えそうだと感じました!しかし、乾燥させたままの持ち運びは難易度が高く、生かしたまま…つまり飼育には海水が必要…。

今のところ光の強さは十分なものの、携帯する方法には不安が生じる。という結論となってしまいそうです。

 

その辺りの改善方法が見つかれば・・・、また、ウミホタルの可能性を探ってみようと思います!

 

 

また、ウミホタルは光らせるだけでもとても楽しかったので、よかったら皆さんも観察キットで色々と実験をしてみるのもいかがでしょうか。

 

それでは皆様、良い異世界ライフをお過ごしください。

ウミホタルの学名…Vargula hilgendorfiiってめっちゃかっこいい!!!(お別れの言葉)

 

 

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